意外と知らない方が多いのですが、ほとんどの場合畳は1枚1枚大きさが異なります。
もしご自身で畳を上げる事がある時は、どれがどの向きで入っていたかを分かる様にしておかないと納める時きっちり入らなくなりますので注意が必要です。
下記は極端な図ですが、四辺全てが直線で且つ四角全てが直角の部屋はまずありません。
その為、部屋に畳を敷き詰める場合は必ず採寸が必要となります。
大きさが違うといっても基準となる寸法は決まっています
江戸間…丈 5尺8寸(約1760㎜) |
巾 2尺9寸(約880㎜) |
京間…丈 6尺3寸(約1910㎜) |
巾 3尺1寸5分(約955㎜) |
中京間…丈 6尺(約1820㎜) |
巾 3尺(約910㎜) |
団地間…丈 5尺6寸(約1700㎜) |
巾 2尺8寸(約850㎜) |
※左記はあくまで基準寸法です(1畳辺り)
よく団地やマンションにお住まいの方から、「うちの畳は小さいんでしょ?」と聞かれることがございますが、一概に団地やマンションだからといって小さいとも言えません。
団地やマンションでも江戸間寸法より大きな部屋もございます。部屋に敷き詰める畳はほぼ完全オーダーメイド製品です。
その部屋の寸法や歪みを測った後、1枚1枚寸法を調整しながら作っております。
畳部屋の使い方
How to use tatami
私が20歳の頃まだこの仕事につく前の話ですが、初めて借りたアパートは畳部屋で、綺麗に表替えされた畳を見た時「ん??畳の部屋ってどう使うんだろう?」と畳の扱いに疑問が沸きました。
実家にいた際もはぼ畳の部屋でしたがあまり意識したことはなく、「そのまま使っていいのか?」「物を落としたりして切れたりしないのか?」 よく分からないまま結局ジュータンを敷いて、畳が見えない状態で使用しそこを退去するまでずっと畳を覆ったまま生活をしていました。
実はコレ最悪な使用方法なんです。
畳のちからにもご紹介している畳の機能の多くを潰してしまっており、その上、畳の上に敷物を敷き詰める事によって、小さい虫たちにとって住みやすい環境を作ってしまっていたのです。
新しい畳表の養分とこもる湿気・暖かい温度など、まさに小さな虫たちのパラダイスといえるでしょう。(よく庭先の石などをひっくり返すと虫がたくさんいたりしますよね、そんな状態です。目に見えない小さな虫が出たり入ったりしているんです。)
よく畳にはダニが多いと思っている方がいらっしゃいますが、畳だから居るという事ではなく、温度と湿度がダニにとって適度な場所だからそこに留まっているのです。ですのでダニを発生させない環境を作る事がなによりも大切なんです。
最近はご年配の方など床に座るという事が肉体的に大変という理由で椅子での生活の為、和室をフローリングに変えてしまう方も多い様ですが、畳の上で使用できる椅子やテーブルも近年多く売られておりますので、適度な保温性・クッション性・リラックス効果のある畳の上での椅子生活も試して頂ければと思っています。
ダニ・カビの発生条件はこちら
簡単にできる防虫対策
簡単な対策は、こまめな掃除(ダニのえさとなる物を取り除く)や換気(湿度を下げる)です。
又、湿気が多い時期にはエアコンや除湿器を使いやはり除湿して頂くことが効果的です。
掃除は畳の目に沿って掃除機をかけ、空拭きもしくはきつく絞った雑巾拭きをして下さい。
1階など湿気が多い部屋ではたまに畳を上げて風を通した方が良いのですが、現実的ではないので、畳の角を少し持ち上げて空き缶などをかませて風を通すなど出来ればやって頂きたいです。
当店のアフターケア
当店のお客様にはご連絡いただければアフターケアとして無料で畳の風通しに伺います!